2022年10月「火災保険」に大きな変化が!値上げ?対策は?
火災保険が最長で5年間の物しか無くなると聞きましたが
どういう影響が有るのでしょう?また対策は何か有りますか?
はい、火災保険の契約期間についてですね。
仰る通り、これまで最長で10年間でしたが
2022年の10月から5年間に短縮されます。
※ちなみに「地震保険」はこれまでも最長で5年間でした。
背景としては 自然災害が多発していること
その被害が激甚化していること この二つのことがあります。
つまり 契約期間があまり長いと
「保険料の見直し」がタイムリーに反映できず
収支の悪化で火災保険自体が成り立たなくなってしまうからです。
さすがの保険会社も10年先までの
「リスク予測」が難しい時代ということです。
では
これがお施主様たちにどんな影響があるか?
というと結論から言うと実質的な「値上げ」になります。
というのも火災保険には「長期契約割引」という制度が有り
契約期間が長いほどその割引率が大きくなります。
1年契約を基準とした場合、3年契約は約10%安く、
5年契約は約14%安く、これまでの最長年数だった
10年契約だと約18%安くなっています。
今後は たとえば10年間という同じ契約期間でも
10年間一括という取り扱いはなくなり 5年間×2回となり
たとえこの先 保険料率が変わらなかったとしても
およそ4%高くなります。
で、
この状況にどう対応すべきか?
ですが建築地の立地 や 近隣の状況 などにもよりますし
決まった正解は有りません。
なので「とにかく簡素な最低限の保険に入る!」
というお考えの方もいるかもしれませんが
自分たちの力ではどうしようもない自然災害という
大きなリスクに備えるための保険と考えると…
やみくもに削る訳にもいきません。
そんな中で明らかにおススメできるのは
これから家づくりを行なう場合は
★「省令準耐火構造」の建物にする
★「耐震等級3」の建物にする
ということが合理的かと思います。
参考までに 私どものお施主様の火災保険料の
シュミレーションを紹介します
まだ今は10年間の商品があるので それで計算しています。
地震保険は5年間分です。その他の条件としては
水災の保障もついたフルサポートプランを選びましたが
「家屋」のみで「家財」は対象としていません。
以前の動画でその差は約半額とお伝えしたのですが
実際の数字は・・・
「省令準耐火 かつ 対震等級3」で1年あたりの保険料が22,636円
「非耐火構造 かつ 耐震等級割引無し」の場合で43,350円
つまり・・・ 1年間で20,714円の差となります。
火災保険 や 地震保険 は 建物が存続する限り
掛けなければならない とすると新築して
その後50年お住まい頂くと仮定して
現時点の数字で計算したとても「103万円」以上の
差額となります!(今後 自然災害がさらに激甚化し
保険料率が上がれば…より大きな差が生まれます。)
今この2021年に住まいを新築されるなら
おそらく「耐震等級3」の認定を取得したり
「省令住耐火構造」仕様にするのに
この103万円ほどの費用は必要ないでしょうから
つまり十分に元が取れる計算になるはずです。
値上げ分を少しでも節約されたい方には
賢明な投資と言えると思います。
もちろん結果として 実際に火災に強く
地震に強い そんな裏付けがしっかりある住まいが
手に入り一石二鳥です。