リビングの「ダウンフロアー」仕上げについて…
「参考までに…」と住宅展示場を見に行った時に
とあるハウスメーカーの「ピットリビング」が
とても素敵で できれば採用したいと思いました。
何か気を付けるべきことが有れば教えてください。
「ピットリビング」ですね。
このように他の床面より一段下げた部分のことで
より一般的な名称としては「ダウンフロアー」と言います。
寸法的には「30cm」程度下げることが多いです。
そうです。皆様がよくご存じの「小上がり」の逆です。
質問者様の仰る通り このダウンフロアーのメリットは
とにかく「見た目の良さ」です。
周りから下がったフロアーによって
空間に変化が生まれ「遊び心」のある印象になります。
特に、独特の「こもり感」が人気のようです。
通常の床面に立ちダウンフロアーのリビングを見下ろすと
リビングに置いたソファが埋まったように見え
目線よりもかなり低くなることで、空間が広くも見えます。
またホームパーティーなどをする機会の多いご家庭では
段差部分をベンチ代わりに使うこともでき便利です。
良いところばかりの様ですが
採用に当たってはいくつか注意点もございます。
まず、段差がありますので
当然「バリアフリー」にはなりません。
すでに赤ちゃんやご高齢の方が居るご家族にとってはモチロンですが
長い目で考えれば誰しも歳を重ねることからは逃げられませんので
将来的な対応も検討しておく必要が有ると思います。
またルンバでは通常の高さの床とダウンフロア部分を
一緒に掃除することはできませんので、その点も
ご家族によってはデメリットと言えるかも知れません。
そしてソファーセットなどのリビング家具や
TVなどの電化製品は、もちろん高低差のある部分に
またがって置くことはできませんので
「模様替え」などがしづらくなります。
事前に家具や家電の配置を
十分に検討しておくことはもちろん
家族の変化、生活の変化に
対応しづらいことも覚悟しておくべきでしょう。
さらに 間取りや断熱の方法によっては
冷気が伝わりやすくなり寒くなってしまう可能性もあります。
ダウンフロアーとする位置、断熱方法なども十分に検討が必要です。
最後に…とても地味なことですが、
ダウンフロアーにした部分と言うのは、
床下空間の高さが確保できないため
床下の点検やメンテナンスが行ないづらくなります。
定期的な住まいの点検 および 維持管理を促している
「長期優良住宅」の認定が取りづらくなることも
覚悟しておいてください。
ダウンフロアーについて
カンタンですがお話させて頂きました。
お役に立てば幸いです。有難うございました。