「C値」って?
ハウスメーカーの営業マンから
「うちはC値が自慢で…」と説明されましたが
よく分かりませんでした。教えてください。
「C値」について、いま家づくりを
検討されているかたであれば
一度は耳にしたことが有るでしょう。
「隙間相当面積」というものです。
「●●ハウスさんのC値はいくつ位ですか?」とか
「弊社の住宅のC値は平均で0.5位です。」というように使われます。
その家の「気密の性能」を表している数値です。
単位は㎠(隙間の総面積)/㎡(床面積)
何だかややこしそうですかね?でも我慢して聞いてください。
何故かというと本質の分からないままセールスマンが使う
この数字だけに振り回されて混乱しているお客様が
とても多いからです。
しかも実際はとてもカンタンなことだからです。
例えば、我々が多く建てさせて頂いている
子育て世代の核家族のお客様の家の床面積は…
だいたい30坪です。100㎡位です。
つまり先ほど紹介した式に当てはめると
分母の部分の数字が100ということです。
仮にC値が1.0という家だとすると…
100/100で、分子も100になりますので、
その家の隙間の総量は100㎠になります。
ちなみに100㎠ってどのくらい?というと
身近なものだと…一般的な「名刺」2枚分の大きさです。
先ほど例に挙げた30坪の2階建ての家だとすると
各階に名刺1枚分の大きさの隙間が有る
ということです。意外とこのイメージが大事です。
ちなみにC値が0.5だとすると
その半分で1階、2階併せて一軒の家で
名刺1枚分の隙間があるということです。
C値が0.25だとすると…さらにその半分ですから
1階、2階併せて家一軒で名刺半分の大きさの隙間がある
ということです。
C値というややこしそうな名前を付けられて
小数点の付いた数字を挙げられると
それで思考停止してしまい
とにかくこの数字が低ければ低いほど
家として素晴らしい…という偏より過ぎた検討を
進めてしまうお客様もいらっしゃいますので
ご紹介させて頂きましたがたったこれだけのことなんです。
もちろん我々住宅会社は
このC値を低くする(隙間を少なくする)ことに
心血を注ぐべきです。
建材の研究、現場の精度の向上に努力をすべきです。
C値が悪ければ(隙間が多ければ)
どれだけ断熱性能を上げても意味が有りませんし
さらに機械換気も上手く働かないという弊害もあります。
ただ、同時に一般のお客様が訳も分からずに、
この数字だけを追求するのもあまりお勧めできません。
それを達成するのに掛かる費用や
その結果手に入れられる効果というものを
バランスよく考えることが大事だと思います。