第1種?第3種?選ぶべき換気方法は?
「住宅を建てる時には1種換気と
3種換気といずれかを選ぶようですが
どちらが良いのですか?」
これはお客様が何を大事にされるか?によると思います。
「温熱性能」という点から言えば
「熱交換」を伴う1種換気が優れていると思います。
そして3種換気は「暖房コスト」が
余計にかかるよと言われることが多いです。
このこと自体は間違っていません。
ただコストを検討するのであれば
「暖房コスト」だけでなく
そもそも「換気設備の設置コスト」
そしてほとんどの方が忘れがちですが
「維持管理のためのメンテナンスコスト」
も必要になります。
そういった全てのコストを併せて
総合的に検討すべきかと思います。
商業建築物や公共建築物は
専門業者を手配して相応の費用を掛けて
メンテナンスを行なっています。
個人住宅でも家の中に
ダクトを張り巡らせれば同じことです。
ただお客様自身でこういった
メンテナンスを行なうことは容易ではありません。
余談ですが、もっと簡単な
排水管の会所枡のお掃除でさえままならない
お客様がほとんどです。
たしかに3種換気ですと、ほとんどの場合
外気を直接取り入れることとなり
冬場であればせっかく暖房した
暖かい室内に外の冷え切った
冷たい空気を取り入れることになります。
ただ、それでも
その分エアコンの設定温度を
少し高めにしてでも
1種換気のメンテナンスコストを考えれば
総合的に検討して経済的ではないかと思います。
それくらい定期的な専門的な
メンテナンスの費用は負担が大きなものです。
ちなみに定期的なメンテナンスを
行なわないまま1種換気を使い続けると
埃や塵が堆積し、もちろん適正な換気量も
確保できなくなりますし
特に寒冷地ではさらに結露の心配もあります。
埃や塵が堆積し結露を起こすと
カビをばら撒くことにもなりかねません。
良い機械にはそれなりのメンテナンスが
要求されること、そしてそのメンテナンスには
それ相応の費用が掛かること
こういったことを予め検討したうえで
選択されることをお勧めします。