知っておくべき 家を建てた後の本当のこと
簡単に要望を伝えただけですが
大手HMが見積もりを出してくれました。
『正直なところ高過ぎてとても手が出ない』と伝えると
『たしかに安くはないですが、モノが全然違うので、
将来のメンテナンス費用もほとんど要らず
長い目で見ればむしろおトクです。一生住む家なのだから
価格だけに惑わされて長持ちしない家を建てるのはダメです。』
と営業マンさんに言われました。実際どうなんでしょうか?
この「高いかもしれないけど、物が良いので
最終的には長持ちして、お値打ちです…」というトークは
その業界でいわゆる高級品と言われる部類の物を
扱われる方が使う典型的なセールストークですね。
住宅の場合だと「最初にお金をたくさん掛けて
しっかりしたものを建てておけば、後でお金が掛からない」
という…なんと言いますか…
雰囲気オンリーの、根拠のあまり無いトークが
よく使われています。
たしかに世の中には「価格は安いけど短命」
という残念なものもあります。
ただ、同じくらい、高級品に過度な期待をしてしまう
ということにも気を付ける必要が有ります。
基本的にはメンテナンスフリーの家など無いと思ってください。
車、電気製品、衣類などカタチのあるものは
すべて壊れたり、汚れたり、寿命があります。
それは低価格なものだけでなく高級品も一緒のはずです。
家だけが特別な訳がありません。
家というのは購入頻度が著しく低いので
普段はそうやって当たり前だと理解していることでも
忘れてしまったりするものです。
例えただの営業マンさんであっても
お客様から見ればプロである以上は、
物事は正確に伝える必要がありますね。
■最初に、粗悪な材料を使えば
もちろん当初の建築費は抑えられますが
将来のメンテナンスのための費用がとても大きくなってしまう
■最初に、標準的な材料を使えば
もちろん当初の建築費も標準的で
将来のメンテナンスのための費用もそれなりには必要となる
■最初に、高級な非常に良い材料を使えば
もちろん当初の建築費は高くなります。
そして将来のメンテナンスのための費用も
それなりにかかるということです。
それが真実です。で、もっと大事なことがあります。
それは、このようにいずれにしても掛かってくる
メンテナンス費用に関して、
予測したうえで、あらかじめ
しっかり準備しておくということです。
「メンテナンス貯金」とか
「リフレッシュ用積立」とか
そんな名前で新築したばかりの内から
毎月1万円くらいは目安に貯めておくと良いでしょう。
分譲マンションを購入すると強制的に
「修繕費積立」というお金を積み立てさせられますが
感覚的にはそれと一緒です。
給湯機が壊れたので直す、
調理器具が壊れたので直す、
エアコンが壊れたので買い替える、
外壁を塗装したい、クロスを貼り換えたい、
こういうことにはそれなりの
まとまったお金が必要になります。
毎月の住宅ローン返済をしながら
そういう大きな出費があると
とても負担が大きくなるからです。
このメンテナンスのための毎月1万円の積立てが
必要だという前提で住宅ローンの返済額を
決めなければなりません。
そうでなければ住まいにとって
適切なメンテナンスがし続けられない
ということになってしまいます。ご注意ください!