収納計画で大事なこと
持家の友人たち数人が
「もっと収納をたくさんつくれば良かった」と
口を揃えて言っています。割と最近建てた子たちなのに…
住宅会社さんが提案してくれる量では足りないものでしょうか?
やはり大き過ぎる位につくっておくべきなのでしょうか?
「収納計画」についてですね。
今回のご質問への回答はちょっと難しいですね。
状況を見た訳でないので何とも言いづらいですが
実はかなりしっかり収納計画がなされているけど
人間の欲にはキリがありませんから…もっともっと
とお友達が言われている可能性もあるでしょうし
逆に住宅会社の提案した収納計画が
本当にあまり良くない可能性もあります。
若い独身の生活感の無い営業マンさんが
担当だとそういうこともあり得ます。
「収納率」なんていう言葉を使って
単純に床面積に対しての収納部分の面積の割合で
●%以上だから大丈夫なんて言ってしまっている
会社もありますので注意が必要です。
収納というのは「絶対量が確保されていれば良い」
というほど単純な物ではありません。
量と同じ位、その収納が「どこ」にあるのか?
つまり「場所」と
そしてどんな「形状」をしているか?が大切です。
この二つが間違っていると
いくら広い収納があっても
使いづらく不満が残るものです。
例えば食材を収納する食品庫(パントリー)は
当然ながら場所はキッチンの近くにあるべきです。
形状で言えばスーパーマーケットやコンビニの
陳列棚を見れば一目瞭然であまり奥行きは不要です。
せいぜい30センチ位の浅い奥行きのほうが便利です。
では家計簿とか薬箱とかお裁縫道具とか文房具など
こまごまとしたものをしまう場所は…どうでしょう?
使う状況から考えて場所としてはおそらく
リビングダイニングでしょう。そして形状としては
やはり先程話した「食品」と同様で奥行きは
浅い方が便利かと思います。
では住まいのお手入れ道具、
例えば掃除機やモップ類、脚立なんかは
どうでしょう?こちらは形状的には少し背が高い空間が
必要になりますよね。
場所としては廊下やホールに設置されていると
良さそうですよね。さらに最近のスティックタイプの
充電式の掃除機なんかをイメージすると併せて
コンセントも用意しておきたかったりしますよね。
そうやって考えてみると、昔からある
いわゆる「押入」と言うのはあまり活躍しません。
このサイズを生かせるのは
「お布団」をしまう時くらいなんです。
普段ベッドでお休みになるのか?
お布団を使ってお休みになるのか?にもよりますし、
また宿泊していくような来客があるのか?にもよりますが、
お布団をどのくらい持っているでしょう?
そう考えると今は「押入」形式の収納は
ほとんど要らないはずです。
衣類に関しては、まずは形状としては
かけてしまっておくものと畳んでしまっておくもの
によって異なります。こちらもユニクロさんなどの
衣料品店の陳列が参考になります。
そして場所としてはいつ着るのか?
例えば下着や部屋着は入浴後に着替えるとすれば
脱衣洗面所の近くが良いかもしれませんし、
コートやブルゾンなどのアウターは
玄関近くにつるしておく方が便利ですね。
いずれにしても「収納」は「絶対量」だけでなく
設置する「場所」と「形状」をよく考えないと使いづらく
新居での生活が始まってから不満が残ることもあります。
間取り図面の状態で、そこで生活しているつもりで
しっかりシュミレーションして暮らしやすいか?を
確認してみることをお勧めします