「建売」って実際どうなの・・・?
「土地を購入し注文住宅を建てたい」と
思っていましたが、良い土地が見つからないので
建売でも仕方が無いかぁと感じ始めています。
建売を購入するなら何を注意すれば良いですか?
中古住宅や分譲マンションも一緒ですが
実物を見て触れて確かめたうえで買えるのは良い点です。
で 何を確かめるべきか?ですが
建売業者は基本的な姿勢として
物件を商品として 売りやすくする為に
とにかくコストを押さえることに一所懸命だ
ということを知っておいてください。
具体的には
「設計面」では 出来るだけ小さな間取りをつくり
「仕様面」では 出来るだけ安い設備を採用し
「施工面」では 出来るだけ安い職人を使い 短時間で家を完成させようとします。
この3点について具体的にどのように確認すべきか?解説します。
1「設計」について
とても基本的なことですが
各部屋の「広さは十分か?」を確かめてください。
方法としては1/50などのスケールの正式図面を入手し、
その図面上に縮尺を揃えて、置きたい家具や家電の配置案を
必ず自分の手で描いてみることです。
業者のパンフレットに描いてある図面上の家具は
小さく描かれていることもあります。
それを鵜呑みにしていたら
実際の空間がとても狭かった…というのはよく聞く話です。
また「収納が足りない、有るけど使いにくい」
こういった建売購入者の声は多いので
衣類や生活品、電化製品、貯蔵品を
どこに、どうやってしまうか?も
シュミレーションしてみましょう。
自由設計の注文住宅ではないので
全て思い通りにはならないとしても
本来 自分達がしたい暮らしとあまりに程遠ければ
借家暮らしと変わらず残念なことです。
補足ですが、土地が狭いために
駐車計画に無理が有るケースも多いです。
現地で実際に車を駐車して 確認しておきましょう。
2「仕様」についてですが
建売の水廻り設備はアパートの物と
変わらない程度の「グレード感」の物が
セットされていることも多いです。
それを 分かったうえで納得して 受け入れるのと
そんなに安いものとは知らなかった…
と後で気付くのでは雲泥の差が有ります。
住設メーカーのショールームに出掛け
今の世の中の標準的なグレードの設備
と比べてどうか?念のため確認しておきましょう。
また、意外と多いのが
コンセントの「数が足りていない」とか
「場所が悪く」て 入居後にかなりの費用を掛けて
コンセントの追加工事を行なう必要が有った
という方のお声です。
こちらは 予め電気設備図を入手して
家電の配置や暮らし方を
シミュレーションしておきましょう。
3「施工」についてですが
点検口から「床下」や「屋根裏」に入って
様子を確認してみましょう。
お知り合いに建築士などの専門家が居るなら
一緒に見てもらえばより安心ですが
少なくともご本人が
違和感を持たない仕上がりか?
水染みやカビなどは無いか?
ゴミなどが散乱していないか?
を確認しておきましょう。
丁寧な施工か?荒い施工か?は専門的な知識が無くても
意外と感覚的に推測できるものです。
などとお伝えしてきましたが、
私が一番気になるのは「建売でも仕方無い」
というご質問者様の感覚です。
妥協し、我慢し、「仕方が無い」と
口にしながら購入する物の返済を30年も35年も
本当に続けていくことが出来そうでしょうか?
余計なお世話かもしれませんが少々心配です。