2024年「住宅ローン減税」改正について
来年から「住宅ローン減税」制度に変更がある
と耳にしました。どの様な変更か?カンタンに教えてください。
「住宅ローン減税」が2024年に改正されます。
念のためおさらいですが「住宅ローン減税」は
住宅を建てる際に「住宅ローン」を借りると
納めている所得税が還付されるという制度です。
1972年から在る制度で50年以上の歴史があります。
もちろん限度額や年数はその時代時代で異なります。
ちなみに私が家を建てた25年前(1998年)は
減税される限度額で170万円
期間は6年間というものでした。
今よりだいぶ控えめな印象です。
で、これが2024年にどう変わるか?ということですが
まず、2024年からは、新しく建てる家は
「省エネ基準」という規格に適合してなければならない
となりました。
「省エネ基準」とは 家の断熱性能や
エネルギー使用量に関する規格です。
暖房や冷房の負担が少なく済み
その結果、地球温暖化の原因となるCO2の排出が
少なくできるため 国もこれを推進している訳です。
「省エネ基準」に合っているということを
もう少し詳しく説明すると
「住宅性能表示基準」の「断熱性能等級4以上」かつ
「一次エネルギー消費量等級4以上」ということになります。
ちなみに アトラスホームの本社のある
長野市北条町は4地域という地域に該当しますので
ここで「省エネ基準」を満たすというと
UA値でいうと0.75となり
家づくりをお勉強されている皆さんはお分かりのとおり
決して性能の高い家という訳ではありません。
今この令和の時代にこれを満たしていない家
というのはそもそもあまり建てられていない気がします。
という訳で「省エネ基準に合っている」家の中でも
さらにそのレベルによってローン控除の基準となる
「住宅ローンの借入限度額」に違いを持たせてあります。
この「借入限度額」以内の
実際の「年末の借入残高」の0.7%が13年間還付されますが
一番高いレベルの
「認定長期優良住宅」や「認定低炭素住宅」は
4,500万円がローン借入額の上限となります。
年末の残高なので実際にはそうなりませんが
あえて分かりやすくする為に
4500万円のローンを組んだとしたら
4,500万円×0.7%=31.5万円 が1年目の減税額です。
その次のレベルの「ZEH水準省エネ住宅」は
3,500万円が上限となります。
もし先ほどの例に挙げたように
仮に4500万円のローンを組んでいたとしても
3,500万円×0.7%=24.5万円が1年目の減税額となります。
最低限の「省エネ基準に合っている」だけだとすると
3,000万円が上限となり
同様に仮に4500万円のローンを組んでいたとしても
3,000万円×0.7%=21万円が1年目の減税額になります。
そして「省エネ基準に合っていない家」は…
いくら4,500万円のローンを組んでいたとしても0円です。
先ほどお伝えした通り 今この令和の時代で
このレベルの家を建てることはないと思いますので
その心配はありませんが
この制度を利用するには当然ながら
省エネ基準以上のレベルであることを
「証明すること」が必要となり
具体的には「建築住宅性能証明書」もしくは
「住宅省エネルギー性能証明書」の
いずれかの提出が求められます。
家づくりを任せようと思う業者に
この書類を発行してもらうことが可能か?
そしてこの発行に別途費用が要るのか?
あらかじめ確認しておくと安心ですね。