「つなぎローン」について おさらいしてみました・・・
土地を購入し家を建てる予定でビルダーと打合せ中です。
営業マンから「つなぎローンを組むので経費が25万円ほど掛かる」
と言われましたが、実際に必要ですか?また妥当な額ですか?
「つなぎローン」について 簡単におさらいをしておきましょう。
「土地購入からの家づくり」や「建物だけの計画」だとしても
「自己資金をあまり使わず進める家づくり」をする方が活用されるものです。
逆にほぼ現金で家づくりを進める方には関係がありません。
そもそも「住宅ローン」って実際にいつお金が下りてくるのか?というと
建物が完成し、登記も完了し、つまり家づくりの終盤 ご入居の直前となります。
分かりやすく 一つの例を挙げます。
1,000万円の土地を買って 2,400万円の家を建てるパターン
合計3,400万円の物件ということです。
煩雑になるので諸費用などはあえて割愛します。
これを「ほぼ自己資金無し」で進めるとします。
土地の決済が ある年の5月 建物の着工が7月 上棟が8月
完成引渡しがその年の12月だとすると
住宅ローンそのものが下りてくるのは最後の12月頃です。
では それより前に支払わなければならない
5月の土地代金の1000万円
7月の着工金の800万円
8月の上棟時金の800万円
(ちなみにこの建物代金を3回に分けて1/3ずつ
お支払い頂くのは一般的な工務店の支払い条件です)
この支払はどうすれば良いの…ということで
12月に住宅ローンが実行されるまで 一時的にこのお金を
「立て替える役割」をするのが「つなぎローン」です。
もちろん その期間分の金利 さらに印紙代や
手続費用などはお施主様が負担します。
ご質問者様の場合 これが約25万円となり
それが適正か?ということですが
これは 金利や 借りる額 そして立替えてもらう期間
によって異なります。
例えば先ほどのケースでの利息を計算すると
金利は住宅ローンより少し高めの年利2.5%と仮定し
まずは土地の分が 額としては1000万円
期間は5月から12月までの7カ月間ですから
式としては 1000万円×年利2.5%×7(カ月間)/12(カ月間)
となり…この分の利息 = 約14.6万円
着工時金が 額は800万円
期間は7月から12月までの5カ月間ですから
式としては 800万円×年利2.5%×5(カ月間)/(12カ月間)
となり…この分の利息 = 約8.3万円
上棟時金が額としては800万円
期間は8月から12月までの4か月間なので
式としては 800万円×年利2.5%×4(カ月)/12(カ月)
となり…この分の利息 = 約6.6万円
この3つを合計すると 利息だけで約29.5万円となります。
計算式を見るとお分かりの通り
「土地決済から建物の完成引渡し迄の期間が長い」とか
「着工時などの早い段階で高額な支払いが必要」だと
当然、利息の負担が増えます。
逆に言えば 土地決済を可能な限り
着工ギリギリまで先送りしてもらえれば
例えば今回のケースで もし1カ月決済を先送りできたら
それだけで約2万円つなぎローンの利息を節約することができます。
支払いスケジュールの立て方で
必要な経費も変わるということです。
つなぎローンについてお話をさせて頂きました。