団体信用保険の選び方
住宅ローンの団体信用生命保険にも
いくつか種類が有るようですが何を選べば良いですか?
はい、団体信用生命保険については
住宅ローンの返済中に契約者が死亡または高度障害状態になったら
残りのローンを肩代わりしてくれる住宅ローン専用の生命保険ですが
仰る通り いくつかの選択肢があります。
どう選ぶべきか?という話について
今回は主に2つの点からお話をさせて頂きます。
まず 保険に「特約」を付けるべきか? という話です。
「特約」というのは具体的に言うと…
がん保証付 とか 三大疾病保障付(+脳卒中、急性心筋梗塞)
とか 八大疾病保障付(+糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性膵炎、
慢性腎臓病)というようなものです。
シンプルな通常の団体信用生命保険が「死亡もしくは高度障害状態になったら
住宅ローンを肩代わりしてくれる保険」というのに対して
そこに特約を付けることで「死亡や高度障害状態」以外の場合でも
住宅ローン返済が免除になる そんな保険です。
もちろん、その特約の範囲が広くなればなるほど
安心が得られる訳ですから、当然のことながら
そのぶん保険料が「高額」になります。
実際には、その保険料というのは、事前に現金で払う訳ではなくて
住宅ローンの金利に上乗せされるのがほとんどです。
その金利というのはもちろん金融機関によって異なりますが
目安とすると・・・例えば一例ですが3大疾病まで保証するものだと
融資金利に0.3%金利が上乗せになるというものが多いです。
ここでひとつ注意が必要です。
それはその表示が 「●%」 ということです。
一般的に保険を買う時は毎月いくら?と
その金額で提示されるものですが
例えば「0.3%」という金利で表現されてしまうことで
負担感が分かりにくくなり判断がしにくくなります。
ちなみに仮に 2,500万円 35年返済
金利1.3% で借りる時に、金利の上乗せが
0.3%だとすると…毎月の返済額にすると約3,700円アップします。
これを35年続けたとすると約153万円の保険料を払うのと一緒です。
この額で買える一般の生命保険の価格と内容と
比較して判断されると良いと思います。
あとはこれは団信に限りませんが支払い条件の「所定の状態」が
保険会社によって異なるのであらかじめしっかり確認してください。
次に「夫婦連生か?」ということです。
最近は共働きのご家族がほとんどでご主人お一人の収入で
家計を担っているご家族はほとんどありません。
住宅ローンも夫婦二人の力を合わせて借入れを行ない返済する
そんな家づくりが主流です。
夫婦で住宅ローンを組む方法はいくつかありますが
例えばご主人が主たる債務者(契約者)、妻が連帯債務者
として夫婦2人で1つの住宅ローンを契約している場合
主たる債務者であるご主人はもちろん奥様に万が一のことがあった際にも
住宅ローン残高がゼロになるのが「連生団体信用生命保険(連生団信)」です。
一般的な団体信用生命保険に加入すると
ご夫婦どちらかに万が一の事があった場合に残されたほうに
付保割合分の債務が残ってしまいます。
それまで夫婦2人で返済していた住宅ローンの返済額よりはよりは
少ない額だとしても、その債務分については
1人で返済をしていくことになります。
「連生団信」に加入することでこういった負担を避けることができます。
保障内容は基本的な団信と一緒で、
住宅ローンの契約者が(この場合はご夫婦のいずれか)が
万が一死亡したとき、高度障害になったときなどに
住宅ローンの残債が保険金によって弁済されます。
この連生(団信)の加入には、先ほどの特約同様に
年0.2%前後の金利が、借入金利に上乗せされるのが一般的です。
念のためですが、ご夫婦がそれぞれ1本ずつ住宅ローンを
契約する場合や
一方が主債務者で、一方が連帯保証人として
夫婦で住宅ローンを契約する場合(これを「連帯保証型」と言いますが)
連生団体信用生命保険の利用はできません。
万が一の際に備えての団信ですが 今までお伝えしてきた
■お守り的なシンプルな保証で良いのか?
それともコストは多少掛かってもフルスペックに近い
保障でディフェンスをするのか?
ということと
■ご主人に万が一が有った際のことだけ心配しておけば良いのか?
それともご夫婦ともその保障の対象としておくのか?
ということについては重要なポイントとなります。
しっかりご夫婦で話し合って決めてください。