「自然素材の家づくり」実際どうなのか・・・？

自然素材を使った家に興味が有ります。
さまざまな住宅会社の話を聞きましたが
積極的にそういう家を推してくる会社もあれば
大変だから止めた方がよいと止める会社もあり
迷っています。どう思われますか？

一言で「自然素材の家」と言っても
明確な定義がある訳ではないので

なんとなくの見た目をそれっぽくする
「イメージ先行」のタイプの家もあれば

ケミカルな素材を一切使わないとことんこだわった
「本格的」なタイプの家もあります。

もちろん　どちらも
正解でも間違いでもありません。

施主様自身が「自然素材の家」に何を求めるか？
によります。

自然素材の家を建てる「目的」を
明確にしておくことが大切です。

そのうえで　イメージが大事で
「見た目がそれっぽければ良い」という場合には
自然素材にこだわり過ぎないこれも1つの手かもしれません。

言い方は変かもしれませんが
自然素材「風」の既製品を使った
自然素材「風」の家　というのもアリだと思います。

理由は　本格的な自然素材の家は
それなりに維持管理に手間を要するからです。

極端な言い方をすれば　維持管理そのものを
愉しめるくらいの心構えが必要です。

本格的な自然素材の家を手に入れたのに
費用のことも含め　手入れが行き届かず
かえってみすぼらしくなってしまった様な
住まいを残念ながら見かける機会もあります。

むしろ　手入れのあまり要らない既製品を活用し
自然素材「風」の家を愉しむのは
恥ずかしいことではないと思います。

そうではなく　健康的な対策として
そして思想的なこだわりから
人工的な物　や　化学物質　を
とにかく家に使いたくない　場合には

その強い思いをきちんと建築会社に
あらかじめしっかりと伝えるべきです。

でないと、例えば、無垢の床材などにこだわっても
施工する際に使う「接着剤」にまでは
建築業者がこだわってくれるか？は分かりません。

例えば　もしキッチンやお風呂も
既製品の物でなく造作したいのであれば
それなりにコストも掛かります。

安全な予算内で　住まいを建てたいとなれば

予めその分を予算取りをしておかないと
ちぐはぐな家にもなりかねません。

また住宅に使われる「全ての材料」に
気を使いたいとなると

日頃からそういう家ばかり手掛けている住宅会社でないと
施工の際に　施主様が望んでいな薬品を含んだような
素材を使われてしまう可能性も有ります。

施主様と建築業者の
「自然素材の家づくり」へのこだわりに
差が有っては「良い家づくり」にはならないと思います。

もちろん現場で実際に施工する職人にも
自然素材を扱うスキルが求められます。

技術だけでなく　材料を見極める目も必要です。
既製品とは違って　均一ではない材料から
使えない部分を「はじく」という必要もありますし

建築会社としては　その分だけ
多めに材料を用意しておくという知恵も必要です。

よく建築業者と話をして
自分たちのこだわりに寄り添ってくれる力が有るか？
あらかじめ確認することをお勧めします。