シックハウスと関わらないために…
子どもにアレルギーが有るので家を建てる時には
出来るだけ自然素材を使って建てたいと考えています。
その際に何か気を付けるべきことが有れば教えてください。
もう20年近く前になりますかね・・・
いわゆる「シックハウス症候群」が社会問題になりました。
新築する際の「建材」に含まれる「化学物質」が原因で
体調不良を起こす人がとても多くなったのです。
私自身も花粉症や果物アレルギーなので
どちらかと言えば敏感で、
たしかに大手ハウスメーカーに入社した若い頃は
壁紙を貼っている現場に行くとよく目がチカチカして
涙が止まらなくなっていたのを思い出します。
で、国が動き2003年に「建築基準法」が改正されました。
特に発がん性が高いホルムアルデヒドの
発散レベルによって建材がランク付けされ
そのランクによって使える面積が限られるようになりました。
ということで、いまこの2019年に
日本で実際に建てられている住宅は
特別に自然素材だけで建てたものでなくても
以前と比べるとかなり良くなってきています。
ご質問者様はさらに「自然素材」の
特別な家づくりを望まれているようですが
そういう家でもキッチンなど
家に付帯する住宅設備には
割と既製品が置かれていて、それには
もちろん接着剤が使われています。
そしてどれだけ自然素材にこだわっても
生身の人間の身体の問題ですので
「絶対」ということがありません。
「個人差」が大きい訳です。花粉症でさえ
何の反応も出ない人も居れば、重症の方も居れば、
軽い症状の方も居ますよね?
ということで今回は注意して欲しいことを
3つ上げてみます。
1、まずはカタログの数値やデータだけで
判断するのではなく、自分の、ご家族の
身体を使って体験、体感してください。
具体的には気に入っている会社の
「お客様の家見学会」に出掛けて
さっと見学するだけでなくて
少なくとも30分とか1時間くらいは
ゆっくり滞在して、その家の空気を
「体感」するということでしょうね。
それで頭が痛くなるとか、目がチカチカする、
咳が止まらないという様な事が無いかを
確認できれば「ある程度」は安心ですよね。
2、仮に、家そのものが空気を汚さない
建材を使って建てられていたとしても
その家に後から入ってくる「カーテン」や「家具」や、
それから日用品など持込み品にも気を付けてください。
もちろん、そういうことも想定して建築基準法では
機械を使った計画換気が求められています。
具体的には2時間で1軒の家の中の空気が
丸々入れ替わる量の換気が要求されています。
3、ただ、当然ですが、機械を使っていますので
家主さんが意図すれば止められます。
電気代が勿体ないから…なんていう感じですね。
適切な使い方をしないと立派な換気設備も役に立ちません。
お気を付けください。