
エアコンを切り 窓を全開にして 長野道を走ってみたら・・・
今年の夏は本当に異常でした。
40℃に迫るような酷暑が続き、
体力だけでなく心までも奪われそうな感覚。
それでも、さすがに少しずつ日が短くなり
それに伴い夜の空気にも微かな変化を感じるようになってきました。
昨夜、久しぶりにエアコンを切り、窓を全開にして
高速道路を走ってみました。肌をかすめる風が思いのほか心地よく、
燃費計のスコアも良くなり、ちょっと嬉しくなりました。
でも同時に、こうした“心地よい自然”を感じられる時間は、
本当に短いことも痛感しました。
私自身は乗りませんが、バイクに乗る友人たちもよく言います。
「バイクって、快適に乗れるシーズンなんて
一年でほんの数ヶ月。あとは暑さや寒さとの戦いだ」
と自虐的に笑う彼らの言葉に、どこか共感してしまいました。
そして これは家づくりにも通じる話。
住宅設計の世界では「採風計画」なんて
もっともらしい言葉があります。
2か所に窓を取り 風の通り道をつくり、
自然の風を活かしたパッシブな設計。
もちろん意味のあることですし、私も大事にしています。
でも、現実的に言えば「外の風が気持ちいい」と感じられる季節は
とても短くて、結局のところ、家の中の快適性は
エアコンなどの空調に支えられている時間のほうが圧倒的に長い。
それが今の現実。これを受け入れるのは少し寂しい気もしますが
それを「つまらない」と感じてしまってはもったいない。
重要なのは、だからどう家を設計していくか?ということ。
空調に頼ることを前提にしつつも、効率よく・心地よく過ごせる
間取りや仕様を工夫する。そして、ほんの一瞬でも良いから
窓を開けたときに自然の恵みを感じられる心地良い風が入ってくる
「余白」も残しておく。
環境が変われば、住まいのかたちも、暮らし方も変わっていく。
“自然と共に暮らす”という言葉の意味も、
時代に合わせて柔軟に向き合っていくべきなんだろうなぁと感じた
長野市の工務店アトラスホームの松下でした。
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